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信州親子塾のとる立場

信州親子塾は
「自立」を望む親と子のための塾 です。

そのコンセプトは

「自分を変える」 のではなく  『自分に還る』

『自分に還る』とは

 人は、思い通りにならずに苦しくなると、つい人のせいにしてしまったり、状況のせいにしたり、環境のせいにしたりして、言い訳をいってしまうする傾向があるように思います。

 子どもは親のせいにし、親は子どものせいにしたり…

 過去のせいにしたり、時代のせいにしたり…

 学校のせいにしたり、職場のせいにしたり、家庭のせいにしたり…

 

 親子関係、学校の先生と生徒と保護者、職場の上司部下、夫婦関係などなど、すべてに当てはまります。

 それが「当たり前」になってしまうと、そこで成長は止まってしまいます。なぜなら、「自分は悪くない。自分じゃなく、自分の周りが悪い」と言っているわけですから、自分が変わらなくても済むからです。

 

 こうして責めている側は、自分が「正しい」ということを証明することに力を注ぎます。自分が「正しい」と確信しているので、状況がどうなのか?ということ(全体)がまるで見えなくなってしまう傾向があるように思います。

 

 反対に、​責められている側といえば、自分の力を奪われ、大きく3通りの傾向に分かれるようです。

 周りに気に入られるように「いい子」として振る舞う

 力を無くして「自分にはなにもできない」と信じてしまう

 「自分をわかってほしい」「自分を認めてほしい」という行動にでる

 いずれにしても、「愛情を求める」言動であることに気がつくか気がつかないかが、一つのカギ🔑であるいう立場をとります。

 相手を変えようとすることに力を注いでいることに気がつき、相手を変えようと努力しても、いくらがんばっても、相手は変わらず、状況が変わらないことに気がつくと、怒りや悲しみの矛先がようやく自分に向き始めます。

 もし、不登校や自立できないでお悩みの方、親子関係や夫婦関係でお悩みの方がいらしゃいましたら、まず、この段階に進めるかどうか?つまり…

 「子ども(相手)を変えよう」から「もしかしたら、自分の対応のどこかを変えたら状況が変わるのか?」と思えたら、1歩前進するかもしれません。

 「相手を変えよう」(学校へ行かせよう)から、「相手は何を感じているのか?」を聞いて共感して受容して、という自分の変化に目を向ける段階です。

 「自分を変えよう」「自分が変わろう」という視点を持つことは大事なことだと思います。

 しかし、ここ「しごとや」「まなびや」では、「自分を変えなきゃ」「自分を変えよう」から、さらに一段深く自分と向き合い、「自分に還る」ということを提案しています。

 

 「自分らしいってなに?」 という疑問から

 

 「これが、私!」​ と胸を張って言えるように!

 それがわかると、人は仕事のみならず、生きることが楽しく、幸せを感じながら、自分で自分の人生を生き始める姿をなんども目にしてきました。

 そんな環境を、ここ「しごとや」「まなびや」では、最重要視しています。

自分に還る=自分らしく

 人は、自分を変えなきゃいけないと思って、自分を変化・成長させようとします。それ自体は、世の中一般的には美徳と考えられており、特に現在40歳台以降の世代にとっては、気合を入れたり、頑張ったりすることが良しとされる時代でもありました。

 昭和の時代には、「いい学校へ行き、いい会社に勤めれば成功」という価値観が概ね一般的であったと思います。「自分の家を持ち、高級車に乗る」というステータスがあったのも事実でしょう。

 平成が終わり、令和の時代となった今、「価値観の多様性」や「心の時代」などと言われ、答えのない時代に突入しています。

 世の中一般的な価値観の中に「成功」や「正しさ」、「良い」や「優れている」などが決まった形から、個に戻されつつある時代に変化してきています。

 

 この流れは止まらないでしょう。感性の敏感な子どもたちは、いち早く察知し、自分の感覚と世の中の価値観と大人の価値観のズレに苦しんでいるようにも見えます。

 

 自分を変えようというとき、気をつけなければいけないのは、その意図です。自分を変えようとする理由はなんでしょうか?

 多くの場合、「人に気に入られるように」「周囲に認められるように」という意図が隠されています。

 

 それは、「気に入られない」=「愛されない」と勘違いしてしまっているからです。

 そうすると、愛されたいがために、「気に入られるため」「認められるため」の行動になってしまいます。周囲の顔色を伺い、曇った顔を見ただけで、認められないと感じてしまい、イコール愛されていないと思って悲しくなってしまいます。

 この悲しさを感じたくないから、少しでも悲しさを感じた瞬間にアクセルを全力で踏んで、頑張る人生になっていきます。

 そうやって、自分を変えよう!と頑張る人生は、とても苦しい。しかし、愛されない悲しさの方を感じるくらいなら、苦しくても頑張って認められる方がいいと無意識に頑張り、自分を変えようとしたり、スキルアップに励んでいたりすることが、よくあるのです。

 自分を変えるのではなく、自分に還る

 という意味には、いろいろあるのですが、自分を変えようと頑張るのではなく、自分がやっていることに夢中になって、他の人の目が気にならなくなるくらい没頭するのは、とても楽しいことで、幸せを感じながら、疲れ知らずで行動できます。

 反対に、やっていて苦しくなったり、長続きしなかったりするのは、「やっていることの評価が欲しい」と他人の目を気にしながらやろうとするから、すごく頑張るのです。どれだけやっても報われない感じがしたり、期待した評価が得られないと、いずれ燃え尽きてしまうでしょう。

 

 自分に還るとは、つまり、他人の評価や人から認められるために頑張るのではなく、「自分の中にある感覚・感性」「自分の才能」「自分の好き」「自分の心と身体の声」に耳を傾け、自分がどうしたいか?を基準に、自分で選択することです。

 それが「自分に還る」という意味です。

 

 自分に還るとは、わがままとは違います。

 

 自分に還るとは、自分らしく生きるとも言えます。

 自分らしく生きるには、自分を知らなくてはいけません。

 自分を知るためには、周りとの比較で見えてきたり、自分とは違うという感覚が自分を知るきっかけにもなります。

 周りが言う「良い」「正しい」という型に自分を捻じ曲げて押し込むのではなく、自分を知り、それをどう世の中に分かち合うことができるか?という視点が、親子塾で大切にする「自分に還る」という考え方です。

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